新宮町は海寄りが上府、立花山より国道3号線を挟んだ地区が下府と別れています。その上府の氏神である磯崎神社に祀られているのがオオナムチノミコト、スクナヒコノノミコト、スサノノミコトの3人神様です。商売繁昌や厄除け、安産などのご利益があるとされています。西鉄新宮駅や、新宮漁港からも近く、磯崎公民館の真ん前にあります。
【手水舎】
境内には南国を思わせる大きなソテツの木が立っています。これは日がよくあたることが理由で氏子さんが植樹したようで、南国の海に近い神社であることを思わせます。ところで10月を旧暦では神無月(かんなづき)と呼びますが、このいわれについて紹介します。
このページでわかる情報
磯崎神社とは
毎年10月になると全国の神様が島根県の出雲大社に集まって全国の若者の結婚相手を選ぶ相談をするそうです。このため出雲大社以外の神社は神様がいないというので、10月のことを神無月と呼んだそうです。本当かどうか定かではありませんが、こうした昔話が現代に引き継がれているのが日本のおもしろい所かもしれません。外国人からみれば正に神の国なんでしょうか(汗)
磯崎神社の境内に入ればわかりますが3人の神様の鳥居があります。
僕も最初行ったときには、この鳥居の多さに面喰いました。
磯崎神社の歴史を色々調べてみますと、「鶏」を食べてはいけないという風習もあったそうです。
出雲大社に出かけた3人の神様は新宮に船で帰路につくとき、海は大しけで新宮浦が見えるはずの相島まで来たとき、日はとっぷりと暮れてもやがかかり、帰路の目印となる立花山も見えなくなりました。
こうして神様たちは新宮浦(今の新宮漁港)にたどり着かず漂流していた時、何やら声が聞こえてきました。耳を澄ますと波や風の音に混じってコケコッコーと鳴き声が聞こえてきたそうです。その鳴き声を聞いた3人の神様は鶏がいるということは村があると喜び、その鳴き声を頼りに船をこいで新宮湊の磯崎鼻にたどりついたそうです。
【3人の神様の鳥居】
【恵比寿神社】
【竈戸神社】
磯崎神社は漁業の神様としても信仰されていたので、こうした話を聞いた村人たちは神様を救ってくれた鶏を食べたら罰が当たるとして口にしなくなったそうです。そのため新宮漁港周辺の漁師さんたちは鶏を食べない時代もあったそうです。
【子持ち石】
境内の左側に「子持ち石」があります。子どもに恵まれない女性がが北側(海側)にある陰石(女石)に腰掛けて祈願すれば、子宝に恵まれると伝えられています。
磯崎神社へのアクセス
〒811-0115 福岡県糟屋郡新宮町新宮89
社務所電話:092-962-0683
アクセス:西鉄新宮駅下車して徒歩5分